2011年02月22日

稿本天理教教祖伝逸話篇四五 心の皺を



稿本天理教教祖伝逸話篇四五 心の皺を

教祖(おやさま)は、一枚の紙も、反故やからとて粗末になさらず、おひねりの紙なども、丁寧に皺を伸ばして、座布団の下に敷いて、御用にお使いなされた。お話に、
「皺だらけになった紙を、そのまま置けば、落とし紙か鼻紙にするより仕様ないで。これを丁寧に皺を伸ばして置いたなら、何んなりとも使われる。落とし紙や鼻紙になったら、もう一度引き上げることは出来ぬやろ。
人のたすけもこの理やで。心の皺を、話の理で伸ばしてやるのやで。心も、皺だらけになったら、落とし紙のようなものやろ。そこを、落とさずに救けるが、この道の理やで。」
と、お聞かせ下された。
ある時、増井りんが、お側に来て、「お手許のおふでさきを写さして頂きたい。」 とお願いすると、
「紙があるかえ。」
と、お尋ね下されたので、「丹波市へ行て買うて参ります。」 と申し上げたところ、
「そんな事していては遅うなるから、わしが括ってあげよう。」
と、仰せられ、座布団の下から紙を出し、大きい小さいを構わず、墨のつかぬ紙をよりぬき、御自身でお綴じ下されて、
「さあ、わしが読んでやるから、これへお書きよ。」
とて、お読み下された。りんは、筆を執って書かせて頂いたが、これは、おふでさき第五号で、今も大小不揃いの紙でお綴じ下されたまま保存させて頂いている、という。


<今現在できる、自分なりの「さとり」>
「稿本天理教教祖伝逸話篇四四 雪の日」に引き続き、増井りん先生のお逸話です。
増井りん先生のプロフィールについては、「稿本天理教教祖伝逸話篇三六 定めた心」をご覧ください。

教祖(おやさま)は、常に物、人を大切にされたそうです。
このお逸話も、一見価値の無いように見える紙も、丁寧に皺を伸ばして扱い、集めれば、一冊の本(ここでは「おふでさき」)が作れるほどのものになるということをお教え下されています。

人間の心も同じように、心が弱った状態、間違った心づかいの状態では、皺のできた紙のように、人の役には立てず、周囲からも粗末に扱われてしまいがちかもしれません。
しかし、その心の皺を、丁寧に時間をかけて伸ばせば、また人の役に立て、周囲も重宝するようになるかもしれません。
変わったのは、紙の皺が伸びただけ、心が少し変わっただけですが、周囲の評価は大きく変わります。
人間はどうしても、単に皺がついているというだけで、そのものが持つ本質、素晴らしさを見逃しているのかもしれません。
その本質、素晴らしさを引き出すような、人や物との接し方をしたいものです。

ところで、現在の日本は、不景気と言われるものの、モノがあふれている状態です。
「若い者はすぐに物を捨ててしまう」などと言われ、その通りだと感じます。一方で、そう指摘する方も、使えなくなった物を修理や手入れをしたりもせずに、そのままため込み、「生かして使う」ということができていない場合も多々あるのではないでしょうか。
そのような生き方は、人に対しても同じように接しているもので、若者の力が長時間労働や低賃金に浪費されていたり、高齢者が社会の負担だとないがしろにされる場面も少なからずあると思います。
一人一人の力は弱いので、たった一人が心を入れ替えても社会全体が変わるまでには、相当な時間がかかるかもしれません。
しかしまず、自分の周囲にある物、人は、大切に、「生かして使う」ということが重要だと思います。
そんな生き方が、いつか人と人とのネットワークを通し、広がっていくことを信じて、自分の生き方に自信を持つことが大切だと思います。

周囲の人、物を大切に、「生かせる」ような接し方、生き方を心掛けましょう。

<天理教勉強blog内関連記事>
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posted by 朱夏 at 09:08| Comment(2) | TrackBack(0) | 稿本天理教教祖伝逸話篇 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
物も人も大切になさるおやさまの御心、すごく心があったかくなりました。
そんな風に人の心の皺を伸ばす事の出来るような人になれるように、また、紙切れ一枚大切にするよう心がけて、成長して行きたいと思います。
ありがとうございます。
Posted by kotorin at 2015年09月22日 15:42
kotorinさん

コメント下さり、ありがとうございます☆

お読み下さり、とてもうれしいです^0^
今後とも、よろしくお願い致します♪
Posted by 朱夏 at 2015年09月22日 21:21
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