2010年03月25日

天理教用語解説「この世元はじまりのお話」

天理教用語解説 :この世元はじまりのお話 とは?

「この世元はじまりのお話」は、いわば、天理教の創世説とも言われる内容です。
しかしながら、「この世元はじまりのお話」は、天理教の原典とは言われません。
教祖のお教えを高弟の先生方によって後からまとめられたものであるからです。しかも、他の原典(「おふでさき」「おさしづ」「みかぐらうた」)のように唯一のものではなく、まとめられた先生方によって、数種類に及んでいます。

教祖がお教え下された「この世元はじまりのお話」を明治十四年にまとめられたものを十四年本と言います。
十五年本は無く、十六〜二十年本まで毎年分けてまとめられています。
表現形式は、十四年本が和歌体で、他はすべて説話体になっています。
これらの題名はまちまちですが、「こふき」や「どろうみこふき」と言われてきました。
「こふき」という表現についても、「古記」や「口記」など、諸説の解釈があります。
現在は「この世元はじまりのお話」と呼ばれることが多いようです。

「天理教教典 第三章 元の理」に記されている「この世元はじまりのお話」は、これらの資料や原典「おふでさき」の中でところどころ記された内容を基に、別に書きあらためられたものです。

天理教教典 第三章 元の理

この世の元初まりは、どろ海であつた、月日親神は、この混沌たる様を味気なく思召し、人間を造り、その陽気ぐらしをするのを見て、ともに楽しもうと思いつかれた。
そこで、どろ海中を見澄されると、沢山のどぢよの中に、うをとみとがま混じつている。夫婦の雛形にしようと、先ずこれを引き寄せ、その一すじ心なるを見澄ました上、最初に産みおろす子数の年限が経つたなら、宿し込みのいんねんある元のやしきに連れ帰り、神として拝をさせようと約束し、承知させて貰い受けられた。
続いて、乾の方からしやちを、巽の方からかめを呼び寄せ、これ又、承知をさせて貰い受け、食べてその心味を試し、その性を見定めて、これ等を男一の道具、及び、骨つっぱりの道具、又、女一の道具、及び皮つなぎの道具とし、夫々をうをとみとに仕込み、男、女の雛形と定められた。いざなぎのみこと いざなみのみこととは、この男雛形・種、女雛形・苗代の理に授けられた神名であり、月よみのみこと、くにさづちのみこととは、夫々、この道具の理に授けられた神名である。
更に、東の方からうなぎを、坤の方からかれいを、西の方からくろぐつなを、艮の方からふぐを、次々と引き寄せ、これにもまた、承知をさせて貰い受け、食べてその心味を試された。そして夫々、飲み食い出入り、息吹き分け、引き出し、切る道具と定め、その理に、くもよみのみこと かしこねのみこと をふとのべのみこと たいしょく天のみこととの神名を授けられた。
かくて、雛形と道具が定まり、いよいよここに、人間を創造されることとなつた。そこで先ず、親神は、どろ海中のどぢよを皆食べて、その心根を味い、これを人間のたねとされた。そして、月様は、いざなぎのみことの体内に、日様は、いざなみのみことの体内に入り込んで、人間創造の守護を教え、三日三夜の間に、九億九万九千九百九十九人の子数を、いざなみのみことの胎内に宿し込まれた。それから、いざなみのみことは、その場所に三年三月留まり、やがて、七十五日かかつて、子数のすべてを産みおろされた。
最初に産みおろされたものは、一様に五分であつたが、五分五分と成人して、九十九年経つて三寸になつた時、皆出直してしまい、父親なるいざなぎのみことも、身を隠された。しかし、一度教えられた守護により、いざなみのみことは、更に元の子数を宿し込み、十月経つて、これを産みおろされたが、このものも、五分から生れ、九十九年経つて三寸五分まで成人して、皆出直した。そこで又、三度目の宿し込みをされたが、このものも、五分から生まれ、九十九年経つて四寸まで成人した。その時、母親なるいざなみのみことは、「これまでに成人すれば、いずれ五尺の人間になるであろう」と仰せられ、につこり笑うて身を隠された。そして、子等も、その後を慕うて残らず出直してしもうた。
その後、人間は、虫、鳥、畜類などと、八千八度の生れ更りを経て、又もや皆出直し、最後に、めざるが一匹だけ残つた。この胎に、男五人女五人の十人ずつの人間が宿り、五分から生れ、五分五分と成人して八寸になつた時、親神の守護によつて、どろ海の中に高低が出来かけ、一尺八寸に成人した時、海山も天地も日月も、漸く区別出来るように、かたまりかけてきた。そして、人間は一尺八寸から三尺になるまでは、一胎に男一人女一人の二人ずつ生れ、三尺に成人した時、ものを言い始め、一胎に一人ずつ生れるよになつた。次いで五尺になつた時、海山も天地も世界も皆出来て、人間は陸上の生活をするようになつた。
この間、九億九万年は水中の住居、六千年は智慧の仕込み、三千九百九十九年は文字の仕込みと仰せられる。

月日よりたん/\心つくしきり そのゆへなるのにんけんである (おふでさき六 88)


posted by 朱夏 at 13:59| Comment(4) | TrackBack(0) | 天理教用語解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
応援してます!
Posted by 七色ジェネレータ at 2010年04月07日 22:15
☆七色ジェネレータさん

はじめまして♪
ありがとうございます^−^
がんばります☆
Posted by 朱夏 at 2010年04月11日 09:53
この元はじまりのお話は、親様が言った事ではなくて、弟子みたいな方が考えたのでしょうか???

他のHPで少し気になったので質問しました、なんだかとても気になります。
Posted by メイ at 2013年04月10日 09:51
メイさん

コメントありがとうございます☆

結論から書きますと、教祖が語られたものだと考えて頂いて問題ないと思います。

この記事の冒頭でも解説させて頂いていますが、ここで引用した「天理教教典 第三章 元の理」は、「おふでさき」(教祖が直筆で書かれたもの)の該当箇所と教祖のお話を当時の高弟の先生方がまとめられたものとを総合し、現代(昭和)の言葉遣いで書かれたものです。

おふでさきの該当箇所は、第3号15〜18、第4号120〜127、第6号29〜54、同80〜87、第11号69〜72、第12号142〜147、第14号23〜26、第16号12〜13です。
ざっと探したので、ひょっとすると、他にも言及箇所があるかも知れませんが。。。
この該当箇所だけで、「元の理」のお話の前半部分は完成します。
したがって、「元の理」のお話の前半は言葉遣いという点を除けば、100%教祖が書き残され、語られたものだと言えます。

後半部分(「虫、鳥、畜類などと、八千八度の生れ更りを経て〜」以降)に関しては、「おふでさき」「おさしづ」「みかぐらうた」という三原典には出てきません。ここは、教祖のお話を文章にまとめられた先生方の記録を基にされています。

まず教祖のお話を文章にまとめられた背景ですが、当時教祖は「こふきを作れ」と急き込まれていました。(天理教教祖伝P157 第七章 ふしから芽が出る 参照 明治十四年頃)
そこで先生方は教祖のお話をまとめようと努力されますが、教祖が読んでご満足されるものは無かったと伝えられています。

何故教祖が読んでご満足されなかったのかは誰にも分りませんが、「ご満足されない=間違っている」という論理も成り立ちません。
「こふきの研究」(中山正善・著)という本にそれらの記録ほぼすべてが載っています。
これを読む限り、少なくとも、おふでさきの該当部分(元の理のお話の前半)と、それにあたる先生方の記録との矛盾点は見当たりません。
また、記録にあたった先生方以外にも、記録はせずに元はじまりのお話を聞いただけという方も多数おられ、その方々の記憶と文字で記録されたものに関する違いは指摘されていないようです。

ここからは私見ですが、「虫、鳥、畜類などと、八千八度の生れ更りを経て〜」という記述は、現代人には「進化論」を想起させます。
しかしダーウィンの「種の起源」が出版されたのは1859年、日本語版は1896年です。しかもその出版当初は、批判の対象でした。
明治14(西暦1881)年に奈良の小さな村で農業にいそしむ人達がこの話を考え出すというのは、不可能なのではないでしょうか?
ちなみに、天理教の立教は西暦では1838年、おふでさきの御執筆は明治2(1869)〜明治15(1882)年です。
また、以前人類の歴史について調べたところ、「およそ10億年前・有性生殖のはじまり。約一万年前・人類が火を使った生活を始めた。約五千〜四千年前・文明ができ始めた。」というのが最近の研究成果だそうです。
付け加えると西暦1800年代、世界の人口は10億人に達したと言われています。
「元の理」のお話の最後、「六千年は智慧の仕込み、三千九百九十九年は文字の仕込みと仰せられる。」という記述と一致します。
もちろん科学は発展途中ですから、「元の理」と一致しているから正しいとも言えません。
とはいえ、当時、このようなお話が語られていたとしたら、やはり神業だと言わざるを得ないと思います。

以上、私見も含みましたが、「元の理」は間違いなく教祖が語られたものだと思います。
Posted by 朱夏 at 2013年04月10日 13:32
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